PowerTools ActiveReports for .NET 11.0J
画像への描画

レポートは画像ファイルに保存することが可能です。レポートを画像形式でエクスポートするには、ImageRenderingExtensionを使用します。ImageTypeプロパティで、サポートされている6種類の画像形式(BMP、EMF、GIF、JPEG、TIFF、PNG)のいずれかを選択します。

レポートを画像としてエクスポートするには、以下のアセンブリへの参照をプロジェクトに追加します。

メモ: デフォルトとして、ImageRenderingExtensionはレポートの各ページを別々のファイルとして作成し、各ファイル名にimage001.PNG、image002.PNG、などのインデックスを追加します。ただし、RDLレポートの場合は、Paginationプロパティを「False」に設定することにより、レポート全体を1つの画像として描画することが可能です。

レポートを画像形式でエクスポートする方法の一例を以下に示します。

  1. Visual Studioで新規プロジェクトを開きます。
  2. 表示される[新しいプロジェクト]ダイアログで、[ActiveReports 11.0J ページレポートアプリケーション]を選択し、[名前]フィールドでプロジェクト名を指定します。
  3. [OK]ボタンをクリックすると、ActiveReports 11ページレポートアプリケーションが新規作成されます。プロジェクトには、デフォルトでページレポートが追加されています。
  4. プロジェクトにGrapeCity.ActiveReports.Export.Image.v11.dllアセンブリへの参照を追加します。
  5. Form.cs、またはForm.vbが開いたら、タイトルバーをダブルクリックしてForm_Loadイベントを作成します。
  6. 以下のコードをForm_Loadイベント内に追加します。アプリケーションを実行すると、デフォルトで一意な名前のファイルが新規作成されます。
Visual Basicコード(Form Loadイベント内に貼り付けます。)
コードのコピー
' 描画するページレポートを指定します。
Dim report As New GrapeCity.ActiveReports.PageReport()
Dim reportDocument As New GrapeCity.ActiveReports.Document.PageDocument(report)

' 出力先のディレクトリを作成します。
Dim outputDirectory As New System.IO.DirectoryInfo("C:\MyImage")
outputDirectory.Create()

' エクスポートの各種設定を行います。
Dim imageSetting As New GrapeCity.ActiveReports.Export.Image.Page.Settings()

' RenderingExtensionを設定して、レポートを描画します。
Dim imageRenderingExtension As New GrapeCity.ActiveReports.Export.Image.Page.ImageRenderingExtension()
Dim outputProvider As New GrapeCity.ActiveReports.Rendering.IO.FileStreamProvider(outputDirectory, "Sample")

' 出力ファイルがすでに存在する場合は上書きします。
outputProvider.OverwriteOutputFile = True

reportDocument.Render(imageRenderingExtension, outputProvider, imageSetting)
C#コード(Form Loadイベント内に貼り付けます。)
コードのコピー
// 描画するページレポートを指定します。
GrapeCity.ActiveReports.PageReport report = new GrapeCity.ActiveReports.PageReport();
GrapeCity.ActiveReports.Document.PageDocument reportDocument = new GrapeCity.ActiveReports.Document.PageDocument(report);

// 出力先のディレクトリを作成します。
System.IO.DirectoryInfo outputDirectory = new System.IO.DirectoryInfo(@"C:\MyImage");
outputDirectory.Create();

// エクスポートの各種設定を行います。
GrapeCity.ActiveReports.Export.Image.Page.Settings imageSetting = new GrapeCity.ActiveReports.Export.Image.Page.Settings();

// RenderingExtensionを使用して、レポートを描画します。
GrapeCity.ActiveReports.Export.Image.Page.ImageRenderingExtension imageRenderingExtension = new GrapeCity.ActiveReports.Export.Image.Page.ImageRenderingExtension();
GrapeCity.ActiveReports.Rendering.IO.FileStreamProvider outputProvider = new GrapeCity.ActiveReports.Rendering.IO.FileStreamProvider(outputDirectory, "Sample");

// 出力ファイルがすでに存在する場合は上書きします。
outputProvider.OverwriteOutputFile = true;

reportDocument.Render(imageRenderingExtension, outputProvider, imageSetting); 

画像描画拡張機能のプロパティ

ActiveReportsには、レポートを画像にどのようにエクスポートするかを制御するオプションが用意されています。

プロパティ 説明
Compression TIFF形式にエクスポートするときに使用する圧縮方式を取得、または設定します。
Dither TIFF形式にエクスポートするときに、画像をCCITT3やRleなどの白黒出力形式で保存するときにディザリングするかどうかを指定します。このプロパティは、Compressionプロパティが「Lzw」、または「None」(カラー出力を表します)に設定されている場合には効果がありません。
DpiX レンダリングされる画像の水平解像度を設定します。既定値は「96」です。
DpiY レンダリングされる画像の垂直解像度を設定します。既定値は「96」です。
EndPage すべてのページを描画しない場合に、描画する最後のページ番号を設定します。StartPageプロパティが既定値の「0」に設定されている場合、レポートのすべてのページが描画されるのでご注意ください。EndPageプロパティを使用するためには、StartPageプロパティを「0」以外の有効な数値に設定する必要があります。
ImageType レポートをレンダリングする画像のタイプを選択します。サポートされているタイプは、BMP、EMF、GIF、JPEG、TIFF、PNGです。
MarginBottom 画像の下余白(インチ単位)を設定します。整数、または小数の後に"in"を付けます(例 1in)。既定では、余白は使用されません。レポートの設定は、このプロパティに設定された値によってオーバーライドされます。
MarginLeft 画像の左余白(インチ単位)を設定します。整数、または小数の後に"in"を付けます(例 1in)。既定では、余白は使用されません。レポートの設定は、このプロパティに設定された値によってオーバーライドされます。
MarginRight 画像の右余白(インチ単位)を設定します。整数、または小数の後に"in"を付けます(例 1in)。既定では、余白は使用されません。レポートの設定は、このプロパティに設定された値によってオーバーライドされます。
MarginTop 画像の上余白(インチ単位)を設定します。整数、または小数の後に"in"を付けます(例 1in)。既定では、余白は使用されません。レポートの設定は、このプロパティに設定された値によってオーバーライドされます。
PageHeight 画像の高さ(インチ単位)を設定します。整数、または小数の後に"in"を付けます(例 11in)。レポートの設定は、このプロパティに設定された値によってオーバーライドされます。
PageWidth 画像の幅(インチ単位)を設定します。整数、または小数の後に"in"を付けます(例 11in)。レポートの設定は、このプロパティに設定された値によってオーバーライドされます。
Pagination RDLレポートの場合、既定ではレポートの各ページは別々の画像としてレンダリングされます。この値を「False」に設定すると、レポート全体が単一の画像としてレンダリングされます。
PrintLayoutMode レポートのページを画像内にどのようにレイアウトするかを選択します。
  • OneLogicalPageOnSinglePhysicalPage
  • TwoLogicalPagesOnSinglePhysicalPage
  • FourLogicalPagesOnSinglePhysicalPage
  • EightLogicalPagesOnSinglePhysicalPage
  • BookletMode(小冊子印刷用にページをレイアウトします)
Quality レポートを画像としてレンダリングする際の品質を取得、または設定します。
SizeToFit 既定では、レンダリングされるレポートページは、選択した画像サイズに合わせてサイズ変更されません。この値を「True」に設定すると、レポートページのサイズが変更されます。
Start Page すべてのページをレンダリングしない場合に、レンダリングする最初のページ番号を設定します。既定値の「0」を設定した場合は、レポートのすべてのページが画像にレンダリングされます。
WatermarkAngle 画像上の透かしテキストの角度を指定します。有効な値の範囲は「0」「359」で、「0」は水平(左から右)です。
WatermarkColor 画像上の透かしテキストの色を選択します。透かしの色の既定値はグレーですが、任意のWebカラー、システムカラー、またはカスタムカラーを選択することができます。
WatermarkFont 透かしに使用するフォントを有効なSystem.Drawing.Fontに設定します。
WatermarkTitle 画像上の透かしテキストとして使用するテキスト(例 CONFIDENTIAL)を設定します。

対話的な機能

画像としてエクスポートされたレポートは、対話的な機能をサポートしません。エクスポート時に非表示になっていたデータは画像にも表示されません。ドリルダウンレポートのすべてのデータを表示するには、エクスポート前に折りたたまれた項目をすべて展開する必要があります。

関連トピック

概念

 

 


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